なかなか学校に行けなかったり、外に出られなかったりする子どを前に、
「まだ動けないのか…」
と思ってしまうことがありますよね。
何も変わっていないように見える。
先月と比べて、大きな変化があるようには見えない。
いつ終わるかわからない、出口の見えないトンネルの中にいるような時間。
子どものことを見守りたいと思っていても、時間が過ぎていくのをただ黙って見ているのはつらいものです。

止まっているように見える時間
昼まで寝ている。
ゲームをしている。
部屋で過ごしている。
親からすると、「回復している途中」というより、「止まっている」に見えてしまうこともあるはずです。
だからこそ、
「どうしたら動けるようになるんだろう」
「このままで本当に大丈夫なんだろうか」
と考えてしまう。
見守りたい気持ちはあるけれど、時間が過ぎていくのをただ見ているだけのような感覚になると、不安や焦りが出てくるのも自然なことだと思います。
でも本当に、何も起きていないのでしょうか。
今日は、そんな視点から「回復のプロセス」について考えてみたいと思います。
体の気持ちになって、
症状を見てみる
熱が出る。
咳が出る。
下痢をする。
痛みが出る。
眠くなる。
私たちは、そんな症状を「困ったもの」「厄介なもの」だと感じがちです。
あ〜、風邪引いちゃったわ。
なんで、このタイミングで熱が出ちゃうの?
予定があるのに!
そんなふうに、どこか悪者のように扱ってしまうこともある。
でも、それは私たちの“頭”から見た症状。
それを体の気持ちになってみたら、症状は「体の健やかさを取り戻すための反応」とも捉えられるんですよね。
もちろん、症状がつらいときは、薬に助けられることもあります。
本来、熱や痛みには、「休んでね」「回復させようよ」という体からのメッセージのような側面もあります。
だから、症状を消すことだけを目指すのではなく、「なぜ今、この反応が起きているんだろう?」と、体の声に目を向けてみることも大切なのかもしれませんね。
症状が出るのは
回復を始めているサインかもしれない
私は、子どもの不登校や心身の不調も、どこか体の回復プロセスに似ている部分があるように感じています。
熱や風邪のようなもの。
無理を重ねた結果だったり。
頑張りすぎた結果だったり。
ずっと休めなかった結果だったり。
そうして心や体がいっぱいになってしまったときに、
「もう無理だよ」
「少し立ち止まりたい」
というサインとして、不登校や不調という形が現れているのではないでしょうか。
だから、不登校は「最悪の事態」というよりも、
「これから回復を始めるよ」という、スタートのサインであるようにも感じるんです。
実際、不登校の支援現場などでも、「休養期」「充電期」「回復期」といった段階で捉えられることがあります。
動けなくなる時間は、決して“何も起きていない時間”ではなく、心や体がエネルギーを取り戻そうとしている時間なのかもしれません。
もちろん、回復のスピードやプロセスは一人ひとり違います。
だからこそ、「まだ動けない」という見え方だけで判断するのではなく、その子の内側で起きている変化にも、目を向けてみたいのです。
もちろん、親としては焦るし、しんどいけれど。
でも、根本のしんどさが解消されないまま無理に動こうとすると、あとから別の形で苦しさが現れることもあります。
今は「動けない」のではなく、「回復のためにいったん止まっている時間」なのかもしれない。
そう思えるようになると、子どもの見え方が、少し変わっていくことがあります。
そして、「早く元に戻さなきゃ」という苦しさが、少しだけやわらいでいくこともあるのです。
子どもの不登校や心身の不調。
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