不登校のお母さんたちと話していると、子どものことと同じくらい、いや、時にはそれ以上に話題になるのが「夫のこと」です。
子どものことと同じくらい話題になる「夫のこと」
夫に対してイラッとする、
モヤッとする、
話が噛み合わない。
子どものことを相談しても、なんだか伝わらない。
そんな小さなやすれ違いを抱えているお母さんは少なくありません。
こうしたズレは地味にエネルギーを消耗しますよね。
家の中の空気がどよ〜んとしてしまったり、子どものことで精一杯なのに、
「夫にまで気を遣わなきゃいけないの?」
「夫婦なのに細かく説明しなきゃいけないなんて!」
そんな気持ちになることもある。

そして、「不登校になってから夫婦関係まで悪くなった」と感じるようになることもあります。
今までスルーできていたことが、スルーできなくなる
夫婦には、それぞれ大切にしているものがあります。
仕事への考え方。
お金の使い方。
子育てへの考え方。
将来への不安。
人生で優先したいこと。
似たもの夫婦という言葉があるけれど、価値観がまったく同じという夫婦はいないですよね。
ただ普段は、その違いがあまり気になっていないだけ。
多少の違いなら「ま、いっか」で済ませられるし、見ないフリだってできる。
ところが、わが子が不登校になった途端に、そうはいかなくなると感じませんか?
- どう子どもに関わるのか
- 学校とのやりとりをどうするのか
- 進路をどう考えるのか
- お金をどう使うのか
- 仕事や働き方をどうするのか
- 親(祖父母)にどう伝えるのか
話し合わなければならないことが、一気に増えるから。
夫婦で考えたり、決めたりしなければならない場面が増える。
すると、それまでぼんやりしていた価値観の違いが見えてきます。
これまでスルーできていたことが、スルーできなくなるんです。
「私、彼のそんなところに惹かれたんですよね」
あるお母さんは、このところずっと旦那さんにイライラしていました。
自分ばかり動いている気がする。
もっとお父さんにも主体的に動いてほしい。
そんな毎日だったそうです。
自分の時間を確保したり、自分の好きなことをしたり。
できることはやっているのに、なぜかイライラがなくならない。
ところが家族のシナリオをひもといて、旦那さんの姿を見つめなおしていくなかで、ふとこんな言葉が出てきました。
「私、彼のそんなところに惹かれたんですよね」
その瞬間、お母さんも私も思わず笑ってしまいました。
やったことは、家族のシナリオを紐解いただけ。
旦那さんが変わったわけではないし、お母さん自身が変わったわけでもありません。
でも、お父さんを見る目が少し変わった。
すると、その後、旦那さんへのイライラが少し和らいだそうです。
不登校が夫婦仲を悪くしたわけじゃない
不登校によって夫婦仲が悪くなったと感じることは、確かにあります。
でも実際は、不登校が夫婦の問題を作り出したのではなく、今まで見過ごせていたものを見過ごせなくした。
ただ、それだけなのかもしれません。
子どもが学校に通い、日常が回っているときは、お互いが何を大切にしている人なのかを深く知らなくても生活できます。
でも不登校になると、そうはいかない。
だからこそ、「なんでわかってくれないの?」という気持ちが生まれる。
けれど、その奥には、「私はこの人のことを、本当はどれくらい知っているんだろう?」という問いも隠れているのかもしれません。
不登校は、子どもの問題に見えて、家族がお互いを知りなおすきっかけになることがあります。
夫婦仲が悪くなったのではなく、今まで見えていなかったものが見えるようになった。
そう捉えてみると、少しだけ景色が変わるかもしれません。
家族それぞれが大切にしているものを知る
とはいえ、夫婦で話し合おうとしても、そもそも相手が何を大切にしているのかわからない。
自分自身が何を大切にしているのかも言葉にならない。
そんなときに役立つのが、家族のシナリオです。
数秘を手がかりに、自分自身や家族が何を大切にしているのかを整理しながら、
「どうしてわかってくれないの?」を「そういうことだったのか」に変えていく時間。
家族の見え方が変わることで、関わり方も少しずつ変わっていきます。

